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でびっとらーめんホーチミン店(迷走中?)この辺りはラーメン激戦区で、
繁盛店とそうでない店は視認性の高い店作りをしているお店ほど明らかに分かります。
そのような中で
「トンコツスープが出きました」を手書きで告知するあたりで、
大丈夫かな?と心配になってきました。
一風堂、暖暮、一燈などの日本における名店が徒歩圏内にある中で、
さして珍しくもない豚骨スープ。
将来はともかく、現時点では一般的なベトナム人ウケがいまいちな豚骨スープ。
一風堂さんは世界的な知名度があり、メニューのバラエティも豊富ですし、4Psさんにゆかりのある比較的富裕層のベトナム人が訪れる場所になっています。
暖暮さんは繁盛していますが日本人・韓国人・台湾人がほとんど。
一燈さんのレタントン店は全体的な集客数が見込み通りなのか心配になるぐらいです。
でびっとらーめんさんのホーチミン店では思った以上の集客ができていないのだと思います。(視認性の高い店で、自分は頻繁にこのあたりを通りますが混雑している様子は窺えません。)なんとか打開しようと新メニュー開発に奮闘している様子は窺えます。
けれど、中華料理店が多くのメニューを扱うのと、
ラーメン専門店がメニューを深めるのではなく、増やしていくのは別だと思います。醤油ラーメン、豚骨ラーメン、塩ラーメン、味噌ラーメン、担々麺・・・。
(次は野菜たっぷりタンメンか?激辛ラーメンか?)
それぞれ原材料が違うでしょうし、仕込みが必要なはずです。スープは大量の具材を使った方が美味しいものが作れるでしょうし、鮮度と熟成はちょうどよい頃合いがあるはずです。
そのこだわりと成果を(自分を含めた)ラーメン好きは欲しています。
色々作って余らせてしまっては、(会計的に)原価率が高くなるばかりかと・・・。いろいろなメニューを作ると一見さんは増えるのかもしれませんが、食べてドシンと響く料理を提供しないと競合他店が乱立する環境でリピートは見込めません。今や人気店となった「とみだや」さんも、
オープン当初は無名だったので、閑散としていました。
けれど「これまでホーチミンにない味で、もう一度食べたくなる美味しさ」だったのでリピートが多く、評判が評判を呼び、行列店と化しました。
自分はホーチミン店がオープンして間もない頃に、でびっとらーめんを食べました。初めてで事前情報も何もないので注文する際に醤油味か塩味で迷って、日本語ができるベトナム人スタッフさんにおすすめを聞いたら、「どちらも」というので醤油味にしました。食べた感想は「ベトナムのラーメンと同じぐらいだな」でした。それはおいしくなかったということではなく、ベトナムのラーメンがおいしいのです。そして、価格は半分以下。(今、なくなってしまったのですが、昨年まであった夜だけ屋台を出すおばちゃんが作るのは5分の1の値段ですが、匹敵するおいしさです。)2倍~5倍の料金設定で出す料理なら、ドカンっ!と響く目玉メニューがないと厳しいかと思います。数打てば当たる作戦なのかもしれませんが、外れる(響かない)確率が高いかと思います。勇気を持って「屋台骨」を抜本的に見直す。この方が当たる(響く)確率が高そうです。
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密度の濃い3日間
日本とベトナムでのやりとりを仕事にしている方々にとって、
この時期の扱いは頭を悩ませている人が多いかと思います。
まず、12月になる日本側が師走モードで、
忙しいからと断られるようになります。
年末年始になると、お休みになってしまいます。
正月明け、日本側が動き始めると、
ベトナム側がテトモードに入って、
動きが鈍くなる、または停止します。
ベトナムは、日本以上に年始のご挨拶やら宴会やらを大事にするので、
今年の旧正月の元旦が2020年1月25日なのですが、その後2週間(役所関係は1か月ぐらい)ぐらいはまともに機能しません。
従って、12月中旬から2月中旬まで、
仕事がしたくてもできず、
ぽっかりを空いてしまうことがあります。
それを阻止すべく、日本側が動けぬときはベトナム側を動かせ、
ベトナム側が止まるときは日本側を動かせるようスケジュールを立てます。
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昨年12月中旬となり、
「この時期に採用活動する会社はないだろうなぁ」と今年は仕事納めだと諦めていたところに、
オファーを頂きました。
ベトナム側の機能不全をを考えると、どうしても年内に募集・面接・内定を済ませたいと、
超特急対応で、
「のんびり師走」が「慌ただしい師走」へと変わりました。
ありがたいことですが、
てんやわんやと過ごし、
12月29日に事無きを得ることができました。
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ここに応募してくれた者の一人が、
元技能実習生でした。
最初に届いた履歴書に"日本語N5"と記載されていたので、
やりとりしていた日本語センターの担当者と、
「日本で3年過ごしてN5はないのでは?」と再確認してもらうことにしたのですが、
返答がなかなかなく(確認しますといって返答がないのはベトナムあるあるです・・・。)、
時間がなかったのでN3程度だと直して提出してしまいました。
面接当日、その彼と直接会ったのですが、
なんと本当にN5レベルでした。
地方の大きな工場が何十~何百人というベトナム人技能実習生を雇用しているような環境で過ごすと日本人と接することなく(ベトナム人通訳者が常駐しているケースが多い)、あったとしても近くにいる友人(ベトナム人)にすぐ助けを求めるので、一向に日本語能力が向上しないことがあります。
彼はまさにそれだったようです。
(間違った履歴書を送ってしまったことについてはきちんと謝罪して、許してもらいました。)
そんな彼なので、語学能力という点では優秀とは言えぬのですが、
悪い人間ではなさそうなので、採用してもらうことができました。彼が既婚者だという情報は先にもらっていたのですが、
実は、明日、九州で技能実習生として働いていた恋人がベトナムに戻ってきて、
明後日、自分たちの共通の田舎(ハノイから車で4時間ぐらい)で結婚式を挙げるのだそうです。
ちなみに、彼の技能実習先は北陸地方の会社です。
つまり、彼は、
12月29日 日本への就職が決まる
12月30日 空港まで迎えに行って遠距離恋愛だった恋人と久しぶりに再会
12月31日 結婚式
です。
おめでた続きではあるのですが、
慌ただしい3日間です…。
ちなみに、恋人も日本に戻ることを望んでいるそうです。
なので、今は彼女の日本語能力に期待しています。
就職決まってよかったね、と話しました。
いつもより重みが違う気がします。 -
各送り出し機関の恋愛事情
送り出し機関はだいたいどこも似たり寄ったりなのですが、
「規則」に関しては違う部分がチラホラあります。タバコを吸うことが許されているところ、ダメなところ。私服まできびしく指導するところ、しないところ。恋愛に関しては4パターンあります。
1.教師と生徒はOK。生徒同士はNG。2.教師と生徒はNG(理由:生徒が日本行きを辞退する怖れがあるから)。生徒同士はOK。3.すべてOK(理由:規制しても止められないからだそうです。)4.すべてNG。昨日、訪れたセンターは明文化こそされていませんでしたが「4番」とのことでした。教師同士、教師と職員、職員と職員の社内恋愛も禁止なんだそうです。 -
兄弟姉妹
とりわけ「外国への道」という視点で捉えると、
ベトナムでは、兄姉が歩んだ道を、弟妹が追従するというケースが多いと思います。
私の友人(ベトナム人)たちも、お兄さんが留学生だったら妹も留学生。
お姉さんが技能実習生だったら、妹も技能実習生。
それぞれの家庭の経済事情で、子供を大学(自国の大学)に進学させる余裕がないということは、ベトナムに限らず、日本も同じだと思います。
兄弟姉妹が複数いると、長男や長女は大学に進学しないで就職して、
弟や妹が大学に進学するための学費を稼ぐというケースもあるはずです。
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<兄>留学生 <妹>留学生
<姉>実習生 <妹>実習生
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決して悪くはないとは思うのですが、
(奨学金をもらっている者たちを除けば)留学生の生活は過酷ですし、
留学生はまず日本の日本語センター(専門学校)に1~2年通学し、
そこから進路を決めます。
自分の興味や学びたい分野をみつけて進学する者もいますが、
「ビジネス学科」という当たり障りのないような専攻で、
引き続きアルバイト中心の学生生活に勤しむ者が多いです。
技能実習生も兄や姉が働いていた職場で受け入れてもらえるのなら前もって情報が得られていて、不幸な目に遭う確率は低いでしょうが、
日本で"働き方改革"が行なわれている最中では残業代が減って兄姉ほどは稼げなくなっているかもしれません。
年齢的には中年になる私がベトナムの法律・労務事情がわかっていないように(ころころ変わるので)、
若年層のベトナム人が(ころころ変わる)日本の在留資格についてすべて理解することは難しく、
真似することで安心感を得ているのだと思います。
一般的なベトナム人は「誰も歩んだことがない道は怖いから嫌」。
けれど、「誰かが歩んでそこで成功したのならその道をたどるのは大好き」という国民性があると感じています。
その道を歩んでいく者たち何人分の明るい未来が用意できるのかはそれぞれ違うのでしょうが、
日本行きの道は、もう平坦ではなく、先行き不透明になっているはずです。
時々、ベトナム人の友人から「日本にいる友達がもうすぐ学校を卒業する。彼は日本で働くことを望んでいるので、日本の会社を紹介してほしい」と頼まれることがあります。
私が「彼はどんな仕事がしたいの?何ができるの?」と問うと、
本人に確認した上で「何でもいい。何でもできる」という返事がだいたいきます。
間口を広げたいという気持ちもわかるのですが、
そういう相談には意地悪な返答で返します。「なんでもよくて、なんでもできるなら資本金500万円用意して、自分で起業したらいいさ」などと。
すると、「そんなお金はないです」と返事が来るので、
じゃぁ稼げる方法は考えられないの?などと・・・。
不毛なやりとりです。(暇なときにやっています。)
そういう者たちは「ビジネス学科」が多いです。
ビジネス学科で学べることは、WordやExcelの操作、ビジネスマナーなどだそうです。
その能力が役に立つ仕事があるので否定しませんが、
(見ず知らずの相手ではなく)自分の親しい友人にアドバイスするなら、
日本で働ければ何でもいいと思っているのなら、プログラマーになることを勧めています。
日本語センターで2年。
大学や専門学校のビジネス学科で2~4年。
そしてIT業界という道のりは難しいでしょうから、
IT業界への就職を目指したルートを歩むべきだと。
ITはベトナムでも学ぶことができるし、将来の選択肢として
「日本」だけでなく、もっと稼げる国で働くことができるかもしれません。
なので、個人的な意見としては
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<兄姉>実習生や留学生 <弟妹>ベトナムの大学か短期大学に進学→エンジニア
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がいいと思っています。
※日本で働ければ何でもいいと思っている者であることが前提です。 -
ベトナムサッカー今昔物語
ベトナムにおいてサッカーは昔から人気スポーツではあったのですが、代表チームが勝ち上がっていくようになったのはここ1~2年で、以前も代表チームの試合を見ていたようですが、どちらかというと盛り上がるのはワールドカップであったり、ヨーロッパの試合でした。かつて楽天イーグルが野村監督によって実力をつけ、星野監督が昇華させたように、日本人贔屓の見方をすると、ベトナム代表チームは前監督(日本人)が礎を築き、現在の監督(韓国人)で結果として表れてきているように感じます。最終的には解任されてしまったのですが、前監督(日本人)の勝ち数・勝率はそれ以前と比較すると歴代1位だったようです。現在の監督(韓国人)になってから、アジア全域でも上位に食い込むようになり、東南アジア地区では優勝するので、ベトナム国民は大盛り上がりです。特に強いのが、U-23またはU-22の世代。昨日の試合はU-22の対インドネシア戦だったのですが、自分が勝手に勘違いしていて、白いユニフォームがインドネシアだと思っていました。試合は序盤から白優勢だったので「インドネシア強いなー」と観戦していましたが、2点目が入った時に背番号の上に書かれた名前がベトナム人の名前だったので、その時にようやく白いユニフォームがベトナムなのだと気づきました。(ベトナム代表のユニフォームもホームが赤、アウェーが白でなのです。)試合結果は3-0。しいて言えば、ベトナム代表の監督が退場させられたぐらいです。この方は以前もイエローカードをもらったりしていました。熱血漢ぶりがあの方と重なります。
今回の優勝で東京オリンピックの出場が決まったわけではないようですが、次のステージに進めたということになるはずです。自分は、だいぶ早い時期から「ベトナム代表が東京オリンピックで出れるのでは?」とベトナム人たちと話しているのですが、冷静なベトナムのおじさんたちは「それはムリだ」と一蹴します。アジアの強豪といえば、日本・韓国・サウジアラビア・イラン・・・アジアの出場枠が何チームなのかもわかっていませんし、オーストラリアも対象になるのかもしれませんが、日本は開催国枠で出場が決まっているのでしょうし、フル代表でなくU若い世代であれば、かつて日本も黄金世代がヨーロッパの強豪国やブラジルを打ち負かすことができていました。サッカー賭博は昔からベトナムにあり、違法なので内々で行われているようですが、大きな試合の後はギャンブル好きがバイクや家を失って身投げする者が続出すると言われています。身近にそういう人たちがいないのでどう行われているのか未だにわかりませんが、実家が質屋を営んでいるという娘さんが、サッカーの試合の後は家にバイクがたくさんあると言っていたので、今でも行われているのだと思います。冷静なベトナムのおじさんたちとオリンピック出場談義をすると、「自分(私)はベトナムがオリンピックへ出場できる方に賭けるから、あなたは出場できない方に賭けなさい。」と話します。続けて「倍率はいくらなんだ?」と話が進むのですが、多くのベトナム人たちは負けると思っていても自国を応援したいという気持ちからベトナムが勝つ方に賭けるのだそうです。なので、自分には大した得がないと悟されます。そもそも違法なので、やってはいけません。昨年(昨シーズン?)は歴史的大躍進だったので、巷の盛り上がり方も大フィーバーだったのですが、これまでの実績があるのでこの頃は勝ち進む過程において大騒ぎすることがありませんでした。昨晩は優勝したので久しぶりに盛り上がりましたが、日付けが変わる頃には大人しくなりました。
この先も勝ち進んで、いよいよオリンピック出場が見えてくると、ベトナムサッカーにおける歴史的快挙ですので、また盛り上がるのかもしれません。ベトナム人にとって東京オリンピックの注目度が何段階も上がる気がします。私とて、テンション上がります。オリンピックの全競技全試合の中で最も注目する試合で、その試合ならベトナム人といっしょに仕事を休んで観てしまいそうです。