密度の濃い3日間
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密度の濃い3日間
日本とベトナムでのやりとりを仕事にしている方々にとって、
この時期の扱いは頭を悩ませている人が多いかと思います。
まず、12月になる日本側が師走モードで、
忙しいからと断られるようになります。
年末年始になると、お休みになってしまいます。
正月明け、日本側が動き始めると、
ベトナム側がテトモードに入って、
動きが鈍くなる、または停止します。
ベトナムは、日本以上に年始のご挨拶やら宴会やらを大事にするので、
今年の旧正月の元旦が2020年1月25日なのですが、その後2週間(役所関係は1か月ぐらい)ぐらいはまともに機能しません。
従って、12月中旬から2月中旬まで、
仕事がしたくてもできず、
ぽっかりを空いてしまうことがあります。
それを阻止すべく、日本側が動けぬときはベトナム側を動かせ、
ベトナム側が止まるときは日本側を動かせるようスケジュールを立てます。
*****
昨年12月中旬となり、
「この時期に採用活動する会社はないだろうなぁ」と今年は仕事納めだと諦めていたところに、
オファーを頂きました。
ベトナム側の機能不全をを考えると、どうしても年内に募集・面接・内定を済ませたいと、
超特急対応で、
「のんびり師走」が「慌ただしい師走」へと変わりました。
ありがたいことですが、
てんやわんやと過ごし、
12月29日に事無きを得ることができました。
*****
ここに応募してくれた者の一人が、
元技能実習生でした。
最初に届いた履歴書に"日本語N5"と記載されていたので、
やりとりしていた日本語センターの担当者と、
「日本で3年過ごしてN5はないのでは?」と再確認してもらうことにしたのですが、
返答がなかなかなく(確認しますといって返答がないのはベトナムあるあるです・・・。)、
時間がなかったのでN3程度だと直して提出してしまいました。
面接当日、その彼と直接会ったのですが、
なんと本当にN5レベルでした。
地方の大きな工場が何十~何百人というベトナム人技能実習生を雇用しているような環境で過ごすと日本人と接することなく(ベトナム人通訳者が常駐しているケースが多い)、あったとしても近くにいる友人(ベトナム人)にすぐ助けを求めるので、一向に日本語能力が向上しないことがあります。
彼はまさにそれだったようです。
(間違った履歴書を送ってしまったことについてはきちんと謝罪して、許してもらいました。)
そんな彼なので、語学能力という点では優秀とは言えぬのですが、
悪い人間ではなさそうなので、採用してもらうことができました。
彼が既婚者だという情報は先にもらっていたのですが、
実は、明日、九州で技能実習生として働いていた恋人がベトナムに戻ってきて、
明後日、自分たちの共通の田舎(ハノイから車で4時間ぐらい)で結婚式を挙げるのだそうです。
ちなみに、彼の技能実習先は北陸地方の会社です。
つまり、彼は、
12月29日 日本への就職が決まる
12月30日 空港まで迎えに行って遠距離恋愛だった恋人と久しぶりに再会
12月31日 結婚式
です。
おめでた続きではあるのですが、
慌ただしい3日間です…。
ちなみに、恋人も日本に戻ることを望んでいるそうです。
なので、今は彼女の日本語能力に期待しています。
就職決まってよかったね、と話しました。
いつもより重みが違う気がします。
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