番外編
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インターンシップのHOAさん
ハノイの友だちがインターンシップで、日本で働いています。
1年間、がんばるそうです。
彼女の勤め先は、
伊勢湾サミットのときに要人の宿泊先として使われたような高級旅館で、
まかないで色々と美味しいものが出てくるそうです。
社長さんにも、同僚の方にも、とても良くしてもらっているそうな。
でも、旅館はへんぴな場所にあるらしく、
スーパーもコンビニもないので生活するには不便らしい。
でも、海も近くて、景色はいい。
おそらく空気もとても清々しいのだと思う。
いきなり東京や大阪、名古屋といった大都会でなくて、
こういったのどかな場所で過ごして、
上品なお客さんと接しながら、日本語を覚えて、
徐々に日本や日本人のことを理解していくという点では、
彼女は恵まれた環境に置かれたと思います。
明るく、気立てのよい子なので、
幸運を呼び寄せたのかと。
そんなHOAさん。PR -
学生のアオザイ
ホーチミン:女子高生に週2回のアオザイ着用を奨励
http://www.viet-jo.com/news/social/170801161308.html
アオザイは、一見、涼しそうに見えるけれど、
着用経験のある複数人からの意見によると、
「暑い」そうです。
動きにくそうだし。
伝統衣装を大事にしたいという気持ちは、
共感できます。この頃は、近代的なアオザイが流行ってきているそうです。
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男だらけのJV34
男子生徒だけのクラス。
女子生徒もいたのだけど、
なぜかこのクラスの女性はすぐに去ってしまう。
↑1か月で去ったHueさんどうやら技能実習生制度は、企業と本人が日本語能力を求めなければ、
最低1か月勉強すれば要件は満たすらしい。
その他にも、日本語の勉強よりも、
縫製技術を習得してほしいという受入企業側の要望で、
授業に参加しなくなった女性2人。
途中で参加したため、
日本語レベルが違いすぎるので、
1日で違うクラスに移った女性1人。
女性が定着しない呪われたクラス…。
このクラスを中心に、「水疱瘡(みずぼうそう)」が流行る…。
発症した生徒を隔離しないで、ふつうに授業に出席させるし、
そのまま共同生活をさせているので、感染者が増える…。
授業が終わった後、このクラスの子たちがダンベルを持って移動しているところを見かける。
(かつてない光景だった。)
「何をするんですか?」と指導員の先生に尋ねたら、
「このクラスは病気の人が多いので、身体を鍛えるんです」と・・・。
いやいやいや・・・・・と、思ったが、ほっといた。
ベトナムにはベトナムの伝統的な解決方法があるのだろう。
彼らが、「あいうえお」を覚え始めたころから関わっているので、
愛着はある。
授業態度はマジメだし、
元気で、明るいし。
いい奴らだ。
今日が彼らに教える最後の授業だった。
みなさん、息災で! -
Hungくん
生徒との接し方において男女差別があることは否定できないのだが、
(女尊男卑)
ベトナムを知る日本人の90%以上が「ベトナム女性はすばらしくて、男はダメ」という中で、
“あぁ、こいつはいいヤツだなぁ”、“勉強熱心だなぁ”と感心する男子生徒がちらほらいる。
彼もその1人。
いい奴だなぁ、と印象に残っていた。
彼もそろそろ日本に行くので、
授業が無くなり、田舎に帰る支度を始めていた。
彼は、友人を待つため、
学校の隣りの喫茶店で1人で過ごしていたところに、
たまたま私が通りかかり、
声をかけてくれたので2人でいっしょに30分ほど過ごした。
そのときに初めて知り、衝撃を受けたのだが、
彼の田舎は、(私の知る限り最高、さらには概念を遥かに超越するぐらい)
へんぴなところにあるそうで、
ホーチミンから飛行機で、ナントカという空港に行く。
そして、空港からバスで1時間ほど行く。
バスを降りて、そこから歩いて4時間かけて、家に帰ると言う。
にわかには信じがたい...。
最初は、日本語の未熟度か、冗談だろうと思って信じていなかった。
私も以前はホーチミンの中心部から離れたところに住んでおり、
思いつきで歩いて中心部まで行ったことが何度かある。
片道2時間ぐらい歩いただろうか。
一度だけ、往復で歩いたことがある。
でも、それはきまぐれであって、
常日頃やりたくはない。
飛行機で移動ってだけで疲れるだろうに、
そこからバスで1時間、そしてベトナムの炎天下の中を荷物を抱えながら4時間歩きたくない。
「タクシーはないの?」「バスはないの?」と確認したが、ないらしい。
「お父さんとか兄弟とか、誰かがバイクで迎えに来てくれないの?」と確認したが、
山道だからバイクで来れないそうだ。
それも山が一つではない。
山を3つ越えるそうだ....。
(現場では絶対に後悔するのだろうが、行ってみたくなった。)
いまいち想像がつかないが、Nhuさんほどではないにしろ、
たくさんの荷物をどうやって運ぶのだろうか???
会話の途中で「馬」という単語が出てきて、
多少驚いたが、それもあり得るな…とも思った。
彼は後で訂正していたので、どうやら違うらしい。
謎はまだまだあるけれど、
後でベトナム人の日本語教師2人が通訳してくれたので、
彼の言っていることは、どうやら真実らしい。
すげぇなぁ。
彼と別れた後で、
他のクラスで「学校から田舎の家までどの方法で何時間かかる?」と全員に質問してみたが、
バスで8時間+バイクで30分というのが最長で、徒歩(山登り、下り)はいなかった。
今さらながら、彼とは授業以外に、
もっといろんな話をすればよかったと後悔。
もしくは、もっともっと掘り探る授業をすればよかった。
彼が日本で働きながら、日本語を学び、
彼が伝えたいことをさらさら言えるようになったとき、
酒を酌み交わしながら話を聞きたいと思う相手の1人。